2009 年 6 月 30 日

計測自動学会誌6月号

カテゴリー: ニュース — hitoshi @ 8:45 AM

計測自動学会誌の2009年6月号に「人工物のモーションと知能」という
解説を書きました。人工知能に対する自分の立場を示した形になって
います。

2009 年 6 月 17 日

<魚眼図>中空土偶

カテゴリー: 魚眼図 — Column @ 12:00 AM

函館博物館に中空土偶を見に行ってきた。北海道初の国宝である。3千年以上前の縄文時代のもので旧南茅部町(現函館市)の畑で1975年に発見された。中が中空なので中空土偶と呼ばれる。(当時の技術で中を空にするのは非常に高度だったらしい)愛称は「茅空(カックウ)」である。
レプリカは函館市役所にいつも置いてあるが、本物は通常は見ることができない。
特別展示のときに見にいかないとお目にかかれないのである。この欄で何度か取り上げている函館の観光振興を目的としたイカール星人の動画にこの中空土偶も「出演」しているので、あらためて本物を見ておきたくなった次第である(ちなみにイカロボットの本物ははこだて未来大学と函館高専に置いてある)。
大きさは41㌢ほどで、これまで見つかっている土偶としては最大級である。
顔や体系からは男女の識別はむずかしいが、女性を模したという説が有力である。
日本固有の縄文時代の土製品が珍しいらしく、ときどき海外の展示会にも出展されている。
将来は発掘された場所に施設を作って公開する予定になっている。その際はいつでも見られるようになるはずである。観光ツアーが国宝の鑑賞にこの施設を訪れるようになればすばらしい。観光客には「茅空」を見るだけでなく縄文文化もたらした南茅部の豊かな自然をぜひ実感してもらいたいものである。
(松原仁・はこだて未来大教授=人工知能)
2009/06/17

2009 年 6 月 1 日

<魚眼図>知能と偏見

カテゴリー: 魚眼図 — Column @ 12:00 AM

人工知能の研究をしていると、コンピューターは人間のような知能を持てるのか、と問われることが多い。多くの人はコンピューターには人間のような知能を持てるはずがない、あるいは持ってほしくないと思っているのではないかと思う。
人間のような本能(食欲、性欲など)がないので知能が持てない、無機物でできているものには知能は持てないなど、コンピューターには決して知能が持てないとする主張は多い。これらに正面から反論するには(たとえば鉄腕アトムのような)誰が見ても知能を持ったロボットを作ってみせる必要があるが、まだできていないので説得力に欠けている。
しかし、過去の歴史を思い出してほしい。かつて有色人種は知能を持っていないと見なされていた。学者が科学的根拠なるものを持ち出して白人しか知能を持っていないとまじめに主張していた。あるいは女性も知能を持っていないと見なされていた。こちらも学者が科学的根拠なるものでまじめに主張していた。有色人種や女性が知能を持っていることになったのはそんなに昔の話ではない。
一般に○○は知能を持っているかを議論するときに偏見の影響を受けやすいことに注意する必要がある。将来、「昔はコンピューターに知能が持てないとまじめに議論していた時代があった。いまでは信じられない偏見であった」と言われるかもしれない。
近い将来にコンピューターが人間のような知能を有するようになるという論文が専門家の間で話題になっている。そうなった場合に備えてコンピューターをどう受け入れるかを考える時期に来ていると思う。
(松原仁・はこだて未来大教授=人工知能)
2009/06/01

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