<魚眼図>適正枚数
持っているカードが多い。銀行やクレジット、職員証、保険証、さらにデパート、電器店、飛行機会社、ホテル、飲食店、コンビニ、バス、電車、図書館などなどである。クレジット機能のあるカードだけで十枚以上になる。数えると、いつも持ち歩いているカードは八十枚以上になる。その他の数十枚は家に置いてある(学会の会員証などはめったに使わないので本箱の中にある)ので、合計で優に百枚は超えている。
客を確保しようという意図なのか、新しいところに行くと必ずと言っていいほどカードを作らされ、どんどん増えてしまう。八十枚以上持ち歩いていると、必要なときに必要なカードがなかなか出てこない。毎回何度もカードを出したり入れたりして「神経衰弱」状態になってしまう。
客と店の両方を便利にするためのカードのはずなのに、かえって不便になっている。更新とか退会とかで不要になる枚数もばかにならないであろう。環境問題の点からもいいことではない。
といって、すべての機能を一枚にまとめるというのもよくないのである。最近は携帯電話に機能を集中させるのがはやっている。電車やバスの定期券、飛行機の搭乗券、お金などの機能を持たせている。一見非常に便利であるが、大きな落とし穴がある。その携帯電話をなくしてしまったら(あるいは壊してしまうと)何もできなくなってしまうということである。
やはり現金、カード、携帯電話など少しずつ機能を分散させて(できれば違うところに)持っているのが危機対応のためには安全である。そのときの適正枚数は何枚程度であろうか。とても八十枚が適正とは思えない。
(松原仁・はこだて未来大教授=人工知能)
2009/04/16