<魚眼図>はこだてまちナビ
三回目となる湯の川温泉のオンパクが開催された。オンパク(温泉博覧会の略)は別府発のイベントで地元の人に温泉場に親しんでもらうことを目的として始まったが、その後は観光客も対象としつつある。今回のオンパクの中でわれわれは「はこだてまちナビ」の実証実験を行った。
まちナビは観光の情報化を目指した国土交通省の支援制度で、全国の数十の街が参加している。函館のまちナビは、まず参加者が個人情報を受付で登録して、携帯電話あるいはICカード(首都圏で電車に乗るためのスイカなどと同じもの)を持って観光スポットを巡る。各スポットに読み取り装置があるので、携帯電話かICカードをその装置にタッチする。システムはその人がその観光地に来たことがわかるので、その観光地にまつわる情報をその人の携帯電話にメールする。観光客は自分がいる観光スポットの最新情報を入手できるという仕組みである。
今回は八カ所のスポットに読み取り装置を置き、のべ数百人が実験に参加した。まだまだ小規模ではあるが、非常に貴重な経験を積むことができた。たとえばある会社の携帯電話だけメールがなかなか到着しなかった。これはその会社が迷惑メールのチェックを念入りに行っているためと考えられる。
今回の実験は第一歩にすぎないが、規模を大きくするだけではなく、便利さも追求していきたい。飲食店やお土産屋でこの携帯電話やICカードで支払いができるようになれば便利であろう(一種の地域通貨になる)。外国人観光客は最初にその旨を登録すればその国の言葉で情報を提供できる。函館だけでなく、北海道全体で同じシステムで観光することができれば喜ばれるであろう。やることは尽きないが、頑張っていきたい。
(松原仁・はこだて未来大教授=人工知能)
2007/11/30