2007 年 7 月 26 日

<魚眼図>適温の空調

カテゴリー: 魚眼図 — Column @ 12:00 AM

今月初めにアメリカのアトランタに出張した。南部の内陸なので夏は暑く、しかも湿度が高い。あらかじめわかっていたので薄い服を持っていったのだが、室内の冷房が非常に強いのが予想外だった。かつて日本の大都市の冷房がそうであったように異様に寒かった。日本からの参加者はみんな現地で上着を買い求めていた。
空調で思い出したのだが、北海道の冬は反対に暖房が非常に強い。初めて冬に道内の宿に泊まったときはあまりの暑さにほとんど眠れなかった記憶がある。そのときはその宿だけの問題かと思っていたのだが、住むようになってどこも暑いことがわかった。暑いぐらいの暖房の中で薄着になってビールを飲むのが北海道の冬ということらしい。
北海道の人が冬に内地の宿に泊まると暖房が寒く感じるらしいが、内地の人が冬に北海道の宿に泊まると必ず暖房が効き過ぎに感じる(筆者は暖房を切って寝るようにしているが、それでも暑いぐらいである)。北海道では二五度前後の暖房があるが、内地ではせいぜい二〇度前後がいいところである。どちらかが歩み寄るとすれば、ここは北海道が歩み寄って暖房の温度を下げるべきではないだろうか。地球温暖化やエネルギーの問題を考えても、経済的な節約を考えても、観光地として客の満足度をあげるためにも、暖房はもう少し抑えたほうがいいと思う。さらにはその方が健康にもいいはずである(寒暖の差は小さいほうがいいので)。
地球温暖化は深刻な問題であるが、冬の寒さはそのせいで緩和されつつあるので、せめて暖房は抑えることができればと思う。
(松原仁・はこだて未来大教授=人工知能)
2007/07/26

2007 年 7 月 9 日

<魚眼図>情報の教育

カテゴリー: 魚眼図 — Column @ 12:00 AM

日本は情報についての教育をもっと真剣に考えないといけない。そうしないと国として持ちこたえられない。既に何度かこの話題に触れているが、非常に重要なのでくどいとは思うが再び取り上げておくことにする。
もちろん、既に高校で「情報」の授業が必修になっていることは知っている。しかし先生にも生徒にも軽視されているのは未履修問題で明らかである。入試にない科目は勉強してもらえない。情報は必修科目なので当然センター入試に含まれるべきなのだが、政治的な思惑で外されたままである。教えている先生ですら、センター入試の科目に情報を入れることに反対し、さらには必修から外してほしいと思っている。高校の先生にこのように嫌われている情報を入試科目に入れた大学は生徒に受験してもらえないことになる。
これは情報の専門教育を受けた先生がまだ非常に少ないことに起因していると思われる。ほとんどの高校で数学あるいは理科の先生が代行している。国語の先生に英語の授業の代行がむずかしいように、数学の先生に情報の授業の代行はむずかしい。もし情報を教えるのはむずかしくないと感じる人がいるとすれば、その人は情報の教育をまったく誤解している。
情報の教育とはコンピューターの使い方を教えることではない。ワードやエクセルの使い方を教えたりインターネットの検索やメールの読み書きを教えたりするのはコンピューターの使い方を教えているだけで、情報を教育していることにはならない。貴重な授業時間を使ってそんなことはしなくていい。コンピューターをまったく使わなくとも情報の教育をすることは可能である。そのことがわかっている先生に情報の教育をしてほしいと強く願っている。
(松原仁・はこだて未来大教授=人工知能)
2007/07/09

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