<魚眼図>友だちの輪
友だちの友だちは友だち、という言葉がある。誰が友だちかは微妙であるが、年賀状をやりとりする人、あるいは電話番号を知っている人と決めることにしよう。自分の直接の友だちを友だち距離1とする。友だち距離1の人の友だちは、自分から見て友だち距離2になる。このように友だち距離を定義したときに、自分と見ず知らずの人との友だち距離はいくつになるだろうか?
外国でも日本でも社会学的な大規模調査が行われ、友だち距離は最大でもほぼ6であることがわかっている。どんな有名人でも間に5人経由すれば自分と友だちになるのである。面白いのは、北海道の人を範囲としても、日本人を範囲としても、さらには人類を範囲としても友だち距離6でほぼ到達できるということである(小泉首相にもブッシュ大統領にも距離6で到達できるのである)。世間は狭いとよく言うが、そのことが「小さい社会理論」として証明されているのだ。
インターネットを用いて研究者の友だちの輪を見いだすシステムを作成している。ある研究者の名前を入力すると、その研究者と関係の深い研究者の名前を列挙してくれる。また、一見関係のない二人の研究者の名前を入力すると、その間を経由する研究者の輪の名前を教えてくれる。本人に照会することなくインターネット上に公開されている情報だけを使っているのがこのシステムの特徴である。本人が見ても結果は納得できる(筆者の最も関係の深い研究者は学長だそうである!)。対象を研究者から企業の人に広げることで産学連携や異業種連携の支援に結びつけたいと思っている。
(松原仁・はこだて未来大教授=人工知能)
2006/01/31