<魚眼図>沖縄に見習う
今年の観光情報学会がこのほど沖縄のリゾートホテルで開催された。情報処理技術を用いて観光を魅力的なものにしようという趣旨で一昨年に設立された新しい学会である。全国大会は昨年の札幌に続いて今年が第二回になる。地方支部は札幌、ニセコ、函館、越後湯沢、加賀、沖縄など観光都市が多いので、全国大会もリゾート地で開催されることになる。
沖縄と北海道は対照的ではあるが、日本人にとって共に非常に人気のある観光地である。観光においては非日常性が大事なので、遠くに離れていて気候も景色も食べ物も日本離れしていること(しかし国内で安心できること)が人気の元であろう。
観光の学会なので、沖縄の観光も大いに楽しませてもらった。言い訳に聞こえるかもしれないが、当事者が観光を楽しまないと本当のことはわからない。沖縄の観光の特徴はホスピタリティーである。ホスピタリティーを日本語に訳すのは難しいのだが、地元民の観光客に対する親切心というような意味である。
沖縄に着くとそれだけでほっとした気分になる。地元民が「のんびり」しているので、観光客も自然にのんびりできるのだろう。のんびりできるとそれだけで観光客は癒やされるし、地元にとっても効果は大きい(例えばのんびりすれば財布のひももゆるくなるはずである)。北海道の事情は異なる(自然や気候の厳しさが特徴の一つである)が、沖縄のホスピタリティーを見習う必要があると強く感じた。
観光情報学会の来年の全国大会は函館で行われることになっている。この開催を北海道の観光のさらなる発展にぜひつなげたいと思う。
(松原仁・はこだて未来大教授=人工知能)
2005/06/27