2003 年 2 月 20 日

<魚眼図>機械が動かなくても

カテゴリー: 魚眼図 — Column @ 12:00 AM

世界中でインターネットが通じない、あるいは通じにくいという事件が起きた。特に韓国の被害が大きかったのは、韓国は日本以上にインターネットが普及していて社会がそれに依存しているためである。
一時期マーフィーの法則が有名になった。元は、「トーストをじゅうたんに落としてバターを塗った面がじゅうたんに付く確率は、そのじゅうたんの値段に比例する」という法則である。安いじゅうたんのときは塗っていない面が下になり、高いじゅうたんのときは塗った面が下になって悲惨な状況に陥る-と言っている。コンピューターでは、「最も壊れると困るときに壊れるものだ」という法則になっている。
マーフィーの法則自体の正当性はかなり怪しい。おそらく人は手痛い経験ほどよく記憶しているので、この法則が正しいような印象を持つのだろう。それでも、「物事は最悪の事態になる可能性があることを前提にすべき」という教訓として意味がある。
たとえば、大震災とかの非常時に携帯電話は通じないと思っていなければいけない。機械的に壊れるかもしれないし、多くの人がいっぺんにかけるので回線がパンクしてしまうかもしれない。
インターネットも、最も通じてなくては困るときに通じなくなるもの、と日ごろから思っていた方がいい。どうでもいいときは問題なく通じるものである。たくさんの機械に囲まれて生活しているからこそ、機械が動かない事態を事前に想定してそのときの準備をしておく必要がある。
(松原仁・はこだて未来大教授=人工知能)
2003/02/20

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