2003 年 1 月 23 日

<魚眼図>最近の就職活動

カテゴリー: 魚眼図 — Column @ 12:00 AM

勤めている大学は新設なので、最上級生が三年生になる。彼らはあと一年で卒業である。大学院もできたので一部の学生はそちらへ進学するだろうが、多くの学生はどこかへ就職することになる。
話には聞いていたが、最近の就職活動はわれわれの二十年前とはまったく違っている。ほとんどの企業はインターネット上のホームページで就職希望者を募る。ある企業に就職したければ、決められたときまでにホームページに自分の情報を登録しなければならない。
郵便や電話による申し込みは受け付けていないので、必ずコンピューター経由になる。企業にとって手間が少ないという理由もあるが、学生が最低限のコンピューターの知識を持っていることを確認しているのだろう。
問題があるのは就職活動の時期である。われわれのときは四年生の初夏から秋にかけてのころだった。いまは三年生の秋に始まる。さきほどのホームページの登録は十月下旬に開始される。二月には会社説明会と適性検査(要するに一次試験)が始まり、早い企業は三月に内定を出す。遅くても五月の連休明けには内定である(ちなみに道内は道外より少しずつ遅いようだ)。
四年生のときに頑張って個性を発揮するはずの卒業論文が就職に何の関係もなくなってしまっている。個々の企業には責任はないだろうが、今の状況はあまりにも異常である。社会としてなんとかしなければいけない、と強く思う。
(松原仁・はこだて未来大教授=人工知能)
2003/01/23

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